AGAによる薄毛症状の原因

照島 雅之

Dr.監修
Dクリニック福岡 院長照島 雅之

1987年 大分医科大学 卒業
1988年 大分医科大学公衆衛生学科研究生として大分保健所 勤務
日本生命保険相互会社で産業医として全国各地 勤務
2006年 認定産業医として診査センター長 就任
2015年 Dクリニック福岡院長 就任

このコラムのポイント

  • AGAは進行性の脱毛症で治療しないと症状が悪化する

  • 薄毛は男性ホルモン・遺伝・生活習慣など複数の要因によって引きおこる

  • 薄毛を気にしすぎる事で精神疾患を併発することがある

髪の毛の基本情報

AGA を引き起こす主な原因は、男性ホルモンですが、その他に、抜け毛が増え薄毛が進む原因として、加齢・ストレス・食事・喫煙なども関わっていると考えられています。
効果的な薄毛治療のために必要なのが「原因の分析」です。薄毛の原因を検査した上で、もっとも適切な治療法・対策法を選択しなければなりません。
男性特有の薄毛症状といえば、男性型脱毛症(AGA)が真っ先に挙げられます。
AGA(男性型脱毛症)の主な原因は男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)および遺伝(ホルモン受容体)です。
プロペシアやザガーロといった治療薬をもって、症状の進行を食い止めなければなりません。
また、生活習慣の乱れも薄毛の原因となりますので、食事や睡眠についても見直す必要があります。

薄毛の原因の話に入る前に、髪の毛の基本的な情報について解説します。

皮膚は表皮・真皮・皮下組織に分かれており、髪の毛の皮膚表面から出ている部分を「毛幹」真皮に存在している部分を「毛根」と言います。
髪の毛の根元の部分には、毛乳頭や毛母細胞があり、髪の毛を作り出します。
皮膚表面と毛乳頭・毛母細胞の間には皮脂腺があり、毛穴を通って皮脂が排出されます。全ての髪の毛に動脈・静脈が通っており、そこから栄養が届けられています。

健常な日本人の髪の毛に関する情報

・頭皮全体の髪の毛の数は10万本
・髪の毛の平均寿命は6年程度
・髪の毛の成長速度は1ヶ月で約1cm
・髪の毛が1日に抜ける数は約100本

頭の上に10万人の小学生が1〜6年生まで均等にいて、毎日入学式と卒業式が行われている状態を想像するとわかりやすいでしょう。
毎日100人の入学生と卒業生がいるイメージです。

原因によって薄毛の症状・対策はさまざま

単に薄毛といっても、その症状や原因にはいくつものパターンがあります。
例えば、AGAの症状は思春期以降に髪の生え際や頭頂部の脱毛が気になりはじめます。進行ペースこそ遅いものの、基本的には進行性の脱毛症のため、治療しなければ症状が悪化する一方です。
また、円形脱毛症であれば局所的な脱毛がみられます。
薄毛の原因によって、有効な治療法や対策法は異なります。円形脱毛症のように、症状の現れ方をみて原因を特定することは可能です。しかし、いくつかの原因が重なって薄毛が進行しているケースも少なくありません。
だからこそ、自身の薄毛の原因を検査することが大切です。
例え医者であったとしても原因を一つに断定するのは危険であり、場合によっては複数の治療方法でアプローチすることが必要になります。

薄毛の原因

薄毛の原因は多岐にわたるため、専門の医師に判断を仰ぎましょう。
効果的な薄毛治療を行うためにも、まずは原因を把握することが大切です。そこで、代表的な薄毛の原因について解説していきます。

男性ホルモンによるもの

AGAは男性ホルモンを起因とする脱毛症の一種です。しかしながら、男性ホルモンそのものが直接的に薄毛を引き起こすわけではありません。今一度、その発症メカニズムを整理しておきましょう。
男性ホルモンの一種であるテストステロンは、5αリダクターゼ(5α還元酵素)と結びつくことにより、ジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンに変換されます。
このジヒドロテストステロンが毛包のホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)に結合することで、頭髪のヘアサイクルが乱れてしまうのです。
結果、ヘアサイクルの成長期が通常よりも短くなり、成長の途中で毛が抜け落ち、また、細く抜けやすい髪の毛しか育たなくなります。
なお、テストステロンおよび5αリダクターゼはもともと体内に存在する物質であり、取り除くことができません。AGA治療の分野では、その働きを阻害することがもっとも効果的とされています。

遺伝

AGAは、正式名称「Androgenetic Alopecia」の頭文字をとったもので、Androgenは「男性ホルモン」、geneticは「遺伝」という意味を持ちます。この名称の通り、AGAは遺伝的要因が強いというのが特徴です。
例えば、同じ遺伝子を持つ一卵性の双子を対象に行った調査では、食べ物の好みや運動の有無などが異なり、全く別の人生を送っていたとしても、髪の毛はほとんど同じように変化していくということが判明しました。
また、薄毛の81%程度の原因は遺伝によるものだと報告されています。
このように、薄毛は遺伝することが判明しています。もっとも大きな要因となるのが、AGAとの関わりも深いホルモン受容体遺伝子です。上述の通り、AGAはホルモン受容体がジヒドロテストステロンと結合することで発症・進行します。
ホルモン受容体の数は人によって異なります。その数が多ければ多いほど、AGAの発症リスクが高まるのです。ホルモン受容体は遺伝子レベルで決まっていることから、薄毛が遺伝するケースも少なくありません。
遺伝子レベルの治療は未だ確立されていませんので、根本的な対策は不可能です。なお、詳しくは後述しますが、別の角度からのアプローチによって、遺伝による薄毛の治療も不可能ではありません。

環境因子の影響

AGAは、遺伝要因がほとんどだとお伝えしましたが、環境因子の影響も無視はできません。例えば、一卵性双子の患者様の場合、遺伝子が全く同じなので、薬も同じように効くはずです。
しかし、治療開始から1年後、明らかに髪の毛の量に違いが見られるケースがあります。これは、その患者様に喫煙歴の有無が効果に影響しているのだと考えられます。薄毛は80%程度が遺伝要因と言われていますが、20%程はそれ以外の要因が関係します。

ストレス

ストレスが薄毛につながることは、今や広く知られています。一方で、ストレスによる原因の薄毛にもいくつかのパターンがあるのです。ホルモンは髪の毛と密接な関係にある物質です。
男性の場合、ストレスによってホルモンバランスが崩れると、男性ホルモンが過剰分泌されます。そのため、ホルモンバランスが乱れると、薄毛を招く可能性があります。
そしてもうひとつが、交感神経への刺激によって血管が収縮し、頭皮の血行が悪化するパターンです。髪はケラチンというタンパク質の一種によって大部分が構成されています。
ケラチンの生成に欠かせないアミノ酸やミネラル、ビタミンなどは血液によって頭皮まで運ばれているのです。頭皮の血行不良が起これば、必然的に発毛や髪の成長が鈍化します。

食事・生活習慣

食生活の偏りは、発毛や髪の成長に悪影響を与えることがわかっています。
例えば、タンパク質や亜鉛などのミネラルが不足するだけで、髪の毛の成長に歯止めをかけてしまうのです。
また、一見髪の毛とは関係がなさそうに思われる糖質も、不足してはならない栄養素のひとつとなります。万が一不足すると、体内のタンパク質がエネルギーに変換・消費されます。近年では、ダイエットの観点から敬遠されがちな栄養素となっていますが、髪の成長のためにも、適量を摂取しましょう。
ただし、髪の毛に良いと言われているワカメやひじきなどの海藻類は、ミネラルを豊富に含むため身体には良いですが、たくさん食べたからといって、髪の毛が生えたり黒くなったりすることはありません。栄養バランスの良い食事を、しっかり摂るようにしましょう。
生活習慣の乱れも薄毛の原因となります。生活リズムが乱れると心身共にストレスを感じるため、心あたりのある方は今一度見直してみてはいかがでしょうか。
さらに、発毛や髪の成長は睡眠中に行われるため、睡眠不足が薄毛を引き起こす可能性もあります。慢性的に睡眠不足という方は、特に注意しましょう。

外的要因

日常生活における外的要因は、頭皮環境の悪化を招きます。
例えば、パーマやカラーは直接的な薄毛の原因とはなりませんが、使用する薬剤には刺激の強いものも含まれます。これらが頭皮に付着することで、部分的な炎症を引き起こす恐れがあるのです。いうまでもなく、頭皮環境の悪化は薄毛リスクを大幅に高めます。
これから本格的な治療に取り組む予定の方は、可能な限りパーマやカラーは避けましょう。使用するにしても、髪に優しい成分でできたカラー剤などを使用しましょう。
身近なところに潜む外的要因として、紫外線にも触れておかなければなりません。
紫外線は長時間浴び続けると頭皮にダメージを与え、頭皮環境を悪化させます。特に気をつけたいのが夏場です。帽子を被るのがもっとも手軽な対策法ですが、長時間被り続けると頭皮が蒸れるため、かぶり続けるのは避けましょう。
このほか、ワックスなどの整髪料や刺激の強い石油系のシャンプーの使用など、日常生活にはさまざまな外的要因が潜んでいます。これらが主に招くのは頭皮環境の悪化ですが、一つひとつ対策を打つことが可能です。

薄毛の原因に合わせた治療法・解決策

ここからは、薄毛を改善するために必要な治療法および解決策を原因別でご紹介します。

男性ホルモン(DHT)が原因の薄毛

AGAの発症には男性ホルモンであるジヒドロテストステロンが大きく関与しています。そのため、まずはジヒドロテストステロンの生成を抑制しなければなりません。
プロペシア錠やザガーロカプセルなどの治療薬は、体内に存在する5αリダクターゼの働きを阻害することで、テストステロンがジヒドロテストステロンに変換されるのを防ぎます。
これらの治療薬は専門のクリニックおよび皮膚科での処方が基本です。専門の医師の診察を受け、万が一AGAを発症していることが判明したならば、早い段階で治療を開始してください。
なお、早期改善を望む方はミノキシジル外用薬の使用を検討すべきです。ミノキシジルには毛母細胞の分裂を活性化や、血行促進による頭皮環境の正常化させ、発毛を促す効果があります。作用機序が異なるため、プロペシア錠やザガーロカプセルとの併用も可能です。

遺伝が原因の薄毛

AGAは遺伝によって発症するケースもあります。一方で、自己判断が困難なことから、専門機関やクリニックで アンドロゲンレセプター遺伝子のDNA検査を受けてみてはいかがでしょうか。
その薄毛が本当に遺伝かどうかは、AGA治療に精通している専門の医師よる診断でしかわかりません。
具体的な治療法は上述と同様で、5αリダクターゼの働きを阻害するプロペシア錠やザガーロカプセルといった治療薬が用いられます。

ホルモンバランスの乱れによる薄毛

ホルモンバランスが乱れる原因は多岐にわたります。特に多くみられるのがストレスの影響です。しストレスによるホルモンバランスの乱れの場合、適切なストレスケアが必要となります。
自分だけで答えを出すことは困難なことが多いため、精神科の専門医に相談するなどして、ストレス解消法を実践してみてください。

栄養不足が原因の薄毛

発毛や髪の成長には、多くの栄養素が関係しています。髪の毛を構成するタンパク質はもちろんのこと、ケラチンを生成するのに欠かせない亜鉛や、頭皮環境の維持に必要なビタミンB群までバランスよく摂取するのが望ましいです。
抜本的な食生活の改善が理想ではあるものの、ライフスタイルの関係から、各種栄養素をどうしても摂取できないケースがあります。
その際は、サプリメントで不足している栄養素を補填することを選択肢として考えるのもよいでしょう。当然、栄養摂取をサプリメントに頼りきるのは厳禁ですので、あくまで食事で摂れなかった分を補うためのもの、と考えてください。

睡眠不足が原因の薄毛

男性の薄毛はホルモンの影響も大きいです。睡眠不足やストレスはホルモン分泌を乱れさせてしまいます。そのため、睡眠不足が続いたり、強いストレスを感じたりすると、抜け毛が増えると感じられる患者様が多いです。
平均寿命と平均睡眠時間についての研究から、6時間以上の睡眠が身体にとって良いと言われています。当然ながら、1日の活動が長時間に及ぶと十分な睡眠時間を確保できなくなります。
改めて生活リズムを見直してできるだけ12時前にベッドに入り、毎日6時間以上の睡眠をとり、ストレスを溜めないよう意識しましょう。
入眠90分間で成長ホルモンが多く分泌され、これによって毛髪に成長を促します。だからこそ毛髪の成長には睡眠が大事といわれています。
その他、近年特に問題視されているのが、睡眠の質を低下させる就寝前のスマートフォン・パソコン操作です。これらを控えるだけでも、睡眠時間の確保や質の向上につながります。
生活習慣を見直して、睡眠時間を確保するために今できることからはじめてみましょう。

頭皮環境の悪化が招く薄毛

頭皮環境の悪化は、主に外的要因が招きます。
例えば、地肌にべたつきが感じられる場合は、愛用しているシャンプーや整髪料の見直しが必要です。特に、石油系界面活性剤を使用したシャンプーは強い洗浄力をもつ一方、肌への刺激も強いため、頭皮環境の悪化を招く恐れがあります。可能であれば、肌に優しいアミノ酸系界面活性剤使用のシャンプーなどを使ってみましょう。
長時間浴び続けた紫外線を長時間浴び続けると頭皮環境の悪化を招いてしまう恐れがあります。そのため、帽子や日傘を使った対策が有効に使用して未然に頭皮への悪影響を予防しましょう。
頭皮に炎症などの症状がみられる場合は治療薬のミノキシジル外用薬が使用できなくなってしまいます。
日焼け後に炎症を起こしてしまっている場合は程度によっては皮膚科で外用薬を処方されるなども必要になります。
また、頭皮が炎症を起こしていると、脂漏性皮膚炎になったり、乾燥して頭皮のバリア機能も弱まったりします。

血行不良が原因の薄毛

薄毛の原因が血行不良によるものであれば、頭皮マッサージが有効です。また、外用薬のミノキシジルには血管拡張効果がありますので、血行の促進を促しますので血流に問題が生じている場合は有効な手立てとなります。血行不良の原因は多岐にわたり、過度なストレス・喫煙・生活習慣の乱れなど、根本的な問題解決を必要とするものばかりです。専門の医療機関やクリニックで無料カウンセリングや各種AGA検査を受け適切な治療を医師に相談しましょう。

過度な飲酒による薄毛

適量であれば「百薬の長」と呼ばれるお酒ですが、あまりに飲酒量が多いと薄毛の原因になることがあります。ただし、単純に過剰なアルコール摂取だけが原因で薄毛症状を引き起こす訳ではありません。何故ならお酒を摂取する人全員が薄毛に悩ませされている訳ではないのは明らかだからです。
アルコールの過剰摂取そのものの問題もありますが、前述した、睡眠不足や頭皮環境の悪化などいくつかの要因があいまって薄毛症状が引き起こされると考えてください。
アセトアルデヒドは、AGAの原因となるジヒドロテストステロンを増加させることがわかっています。
過度な飲酒の改善策・対策はただひとつ、飲酒を控えるだけです。過度な飲酒は薄毛のみでなく、心身に悪影響を与えますので、早急に対策を打つべきです。

髪の毛に対する不安・心配

髪の毛に対する不安や心配は、自尊心や自信に影響を与えます。それが薄毛や抜け毛の問題であれ、髪の健康に対する懸念であれ、これらの悩みは日常生活にさまざまな形で影響を及ぼし、ストレスを引き起こすことも少なくありません。
なぜ髪の毛に対して不安を感じるのか?
髪の毛に対して不安を抱えて患者様が来院されますが、なぜ不安になるのかを患者様の目線でまとめると以下が挙げられるのではないでしょうか。

気になる部分(頭頂部)が自分の目で見えない

人間は目で見えるものに対しては安心しますが、自分で確認できないものに対しては不安を抱きやすいのです。例えば、奥さんや同僚などに「髪の毛ヤバいよ!」と言われると「え!何がヤバいの!?」と不安になるでしょう。
そのため、見えない頭頂部についての薄毛を指摘されると、必要以上に不安になってしまうのです。

正確な抜け毛の本数を確認できない

「昨日何本髪の毛が抜けましたか?」と聞かれても、正確に答えられる人はいないでしょう。人間は正確に把握できないことに対しても、不安を感じやすいのです。
一方、髪の毛がフサフサな人でも、髪の毛が生えている実感がある人はほとんどいないでしょう。
そのため、特に抜け毛がひどい場合には、抜けている髪の毛は目につきますが、髪の毛が生えている実感がないので、不安になりやすいのです。

不確実性への直視とその受け入れ

髪の毛の不老不死を実現することは不可能です。
また、何か月後、何年後の髪の毛の状態や髪型を予測することもできません。ですが、例えば会社であっても、5年後に存続しているかどうかわかりませんし、不変なものは何ひとつありません。それでも、髪の毛のことは気になってしまうのです。

髪の問題に併発しやすい精神疾

髪の毛の状態は、その人の心理状態を反映することもあり、様々な精神科の疾患と併発しやすいことが知られています。
ここでは、髪の毛と精神的健康について探り、関係性を理解することで、より効果的な治療アプローチにつながる知見を提供します。髪の毛にまつわる精神科の疾患について、具体的に以下のようなものがあります。

強迫性障害

わかってはいるけれど、細かいことを気にしてしまいやめられない。このような状態のことを、強迫性障害と呼びます。
例えば、家の鍵をかけたかどうかが気になり、駅に着いたのに自宅に戻ったり、電気を消したか気になって再度戻ったりと、何度も確認しないと気が済まないような状態が強迫性障害です。
また、不潔恐怖症と呼ばれる、他人が触ったものを触ることができないなどの症状や、高所恐怖症も強迫性障害のひとつです。髪の毛が抜けることを過度に心配し、毎日何本抜けているかを細かくチェックする行為などは、強迫性障害の可能性があります。

社交不安障害

社交不安障害は、人前に出るときに過度な緊張や不安を感じ、社交的な状況が苦痛となる症状を指します。
一方、髪の毛がフサフサな人でも、髪の毛が生えている実感がある人はほとんどいないでしょう。
薄毛に対する自己意識が強く、他人が自分の髪の状態を注視していると感じると、これらの社交的状況がさらに困難に感じられることがあります。このように、薄毛の悩みは社交不安障害の発症や悪化を引き起こす可能性があります。

身体醜形障害

身体醜形障害は、自己の身体の一部や外見に対する過度な悩みや恐怖を指す精神的な健康問題であり、薄毛や抜け毛がこの障害の焦点となることがあります。
対象となる部位は人それぞれ異なりますが、頭髪の状態に異常なほどの注目を集め、それが自己価値の大部分を占めるようになると、それは身体醜形障害の一形態と考えられます。

抜毛癖(ばつもうへき)

髪を抜くことを繰り返してしまい、生活等に大きな影響が出る精神疾患です。 意識して行う場合と、無意識に習慣になっている場合の双方があります。
原因としては、人間関係における問題、例えば周囲の期待に応えられないなどの不安がストレスとなり、発症することが多いと考えられており、ストレスを我慢し続け、それを和らげるひとつの手段として、抜毛してしまうというものですこのような症状は、薄毛の治療だけでなく、精神的な治療もしっかりしていく必要があります。

統合失調症

統合失調症は、幻覚や妄想などの精神的な症状を伴う複雑な精神疾患であり、日常生活を困難にすることが多くあります。
薄毛や抜け毛と統合失調症が絡むケースも存在し、それは患者の自己認識や他者からの評価に関わる問題として表れます。
会社の人や友人に自分の髪の毛を笑われたなどで、相談に来られる患者様が多いです。このような症状は、薄毛の治療だけでなく、精神的な治療もしっかりしていく必要があります。

その他の対策

症状が重篤であるほど、早期の改善や全く気にならなくなるところまでの改善は困難を極めます。そのため、かつらやウィッグを使用されることも有効です。
頭髪に対する意識や不安感を和らげストレス軽減に役立つアイテムになるので、薄毛に対する直接的な改善効果はありませんが日常生活でのストレスを軽減することができるでしょう。
様々な要因を1つずつ特定することは医学的には困難でありますが、様々な要因から毛母細胞が弱ってしまってしまい薄毛が進行している状態に対して発毛専門のクリニックで治療をされることは有効です。発毛専門のクリニックでは生活習慣の見直しに対するアドバイスも行っています。

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