AGA治療薬の副作用

AGA治療薬の中でも、処方される頻度の高い治療薬「プロペシア」「ザガーロ」「ミノキシジル」。
いずれもAGA治療に効果があり、安全性も確認されていますが、使い方によっては副作用が起こる可能性があります。
また、プロペシアとザガーロには、取り扱いに注意しなくてはならない点があります。
医療機関でしっかりと血液検査を受けて自分に合った治療薬を選び、正しく服用・使用しましょう。

今回は、知っておきたい3種類のAGA治療薬による副作用の可能性や、使用上の注意点についてご紹介します。

長坂 良

Dr.監修
Dクリニック名古屋 院長長坂 良

薄毛問題に副作用の心配を少なくして、安心して治療に取り組めるようにするための知識を身につけていきましょう。

AGA治療薬
プロペシアの副作用と、
使用上の注意点は?

AGA治療薬の中でも、広く認知されているのがプロペシア(フィナステリド)です。
AGAを誘引する体内酵素5aリダクターゼの働きを阻害する「5α-還元酵素阻害薬」で、脱毛を抑制・改善するのに役立ちます。
プロペシアの副作用として報告されているのは、リビドー減退(性欲減退)・勃起機能不全・肝機能障害などになります。
臨床試験では、安全評価対象276例中、11例に14件/約4%の割合で副作用が認められています。
数字としては大変少ないものの、可能性はゼロではありませんので、医師と相談の上、計画的に投薬を進めていくことが治療の前提になります。

AGA治療薬プロペシアの副作用と、使用上の注意点は?

プロペシアの使用上の注意点

  • 1. プロペシアの主成分フィナステリドは、他の薬剤と同じく主に肝臓で代謝されます。肝機能の低下や障害がある人は、服用を続けると肝機能障害が出る可能性があります。投薬前に医師に相談しましょう。

  • 2. プロペシアを服用すると、前立腺がんの発見に有効なPSA(血清前前立腺特異抗原)検査の値を下げてしまいます。PSA検査を受ける時は、必ず服用していることを医師に伝えましょう。

  • 3. プロペシアは女性男性型脱毛症(FAGA)に対する有効性が認められていないため、女性に処方されることはありません。
    また、妊娠中の女性に投与すると、男性胎児の正常発育に悪影響を及ぼします。
    触るだけでも経皮吸収される可能性があるため、カプセルやコーティングから漏れた薬剤に、誤って女性や小児が触れないように注意しましょう。

  • 4. 口腔内の粘膜を刺激することがあるので、薬剤を噛むのはもちろん、割って服用しないでください。

AGA治療薬
ザガーロの副作用と、
使用上の注意点は?

プロペシア同様、リビドー減退(性欲減退)・勃起機能不全・肝機能障害などが報告されています。プロペシアよりも効果持続時間が長いため、副作用の割合も少し上がります。

ザガーロは、プロペシアと同じ「5α-還元酵素阻害薬」です。
半減期(血中の有効成分濃度が半分になるまでにかかる期間)がプロペシアよりも長いのが特徴で、プロペシアが6~8時間程度であるのに対し、ザガーロは2週間程度になります。
血中に留まる期間が長いため、AGAの改善に高い効果を発揮します。

ザガーロも、プロペシアと同様にリビドー減退(性欲減退)・勃起機能不全・肝機能障害が副作用として挙げられており、臨床試験では、安全評価対象557例中、95例/17.1%程度で副作用が認められています。
こちらも医師と相談の上、血液検査などで適性を見極めながら投薬を進めて行くと安心です。

AGA治療薬ザガーロの副作用と、使用上の注意点は?

サガーロの使用上の注意点

注意点はプロペシアと同様です。
肝機能に問題のある方は使用に注意し、女性・小児は使用・接触しないようにくれぐれも気をつけましょう。

AGA治療薬
ミノキシジルの副作用と、
使用上の注意点は?

AGA治療における代表的な外用薬がミノキシジルです。
頭皮に塗布することで血流を改善して細胞分裂を活発にし、発毛や髪の成長を促進してくれる効果があります。もともとは、高血圧治療用の経口薬として用いられていましたが、1980年頃、外用によって脱毛症を回復する効果が発見されたため、AGA治療に用いられるようになりました。
プロペシアやザガーロとは薬理作用が異なるため、併用することが可能です。

副作用として報告されているのは、適用部位のそう痒感、発疹、めまい、動悸、血圧上昇などです。
平成21年のモニター店による調査では、副作用の発現率は約8%。安全な治療薬といえますが、使用上の注意はしっかりと守りましょう。また、肌の状態が悪い時には使用を中断し、様子を見てください。

ミノキシジルの使用上の注意点

  • 1. ミノキシジルには血管拡張作用があるため、高血圧症や狭心症など、循環器系の疾患がある方が使用する時は、必ず医師に相談しましょう。

  • 2. もともと肌が弱い方や、過去に薬で肌にアレルギー反応を起こしたことがある方は注意が必要です。

  • 3. ミノキシジルはプロペシアやザガーロと異なり、女性のFAGAに対する有効性も認められています。しかし、妊娠中の服用に関する安全性は未だ確保されていません。
    妊娠中の方は当然のこと、妊娠している可能性のある方も、服用は避けてください。

AGA治療の主な副作用

  • 1.男性機能低下

    性欲減退、勃起不全等

  • 2.皮脂トラブル

  • 3.肝機能障害

  • 4.多毛症

AGA治療には効果がある反面、副作用が伴うことをお伝えしました。
まとめると主な副作用は、性欲減退、勃起不全、肝機能障害、頭皮トラブル、さらに多毛症になるケースもあります。

AGA治療薬はどれも同じと思われがちですが、厳密には濃度・処方の仕方によって、効果や副作用の出現リスクは異なってきます。

また患者さま一人一人の健康状態も違います。
内臓の状態の把握や、持病をお持ちの方の場合はお薬の飲み合わせなど、必ず医師に相談してください。

AGA治療をするうえで大切なのは検査をして自分の状態を把握し、適切な処方で治療、定期的に医師の診察を受けて問題ないか確認しながら治療することです。

Dクリニックでは患者さま一人一人に合った最適な治療を提案するために、必ず治療前に検査をし、また院内製剤の治療薬を適宜濃度を調整し処方しております。
濃度を段階的に上げることで、患者さまの体の負担を最小限に抑えることを目的としており、もし副作用が発生した場合でも、減量も検討していきます。

また、多毛症や男性機能の低下などの副作用に備えて、副作用サポート治療として脱毛やED治療薬の処方も可能です。

副作用が発生した場合

  • 多毛症(髪の毛以外の個所の発毛)

    治療内容
    脱毛
  • 男性機能低下

    治療内容
    ED治療薬の処方

総じて、AGA治療での副作用が心配な方でも、Dクリニックの充実したサポートによって、安心して治療を進めることができます。

AGA治療薬の
副作用まとめ

AGA治療薬の副作用についての知識をお伝えしました。確かにAGA治療薬は効果的で、多くの方々がその恩恵を受けています。しかし、副作用のリスクを全く無視することはできません。
また、AGA治療は一般的に長期にわたるものであり、持続的な効果を得るためには一定の期間、治療を続ける必要があります。
そのため、専門家である医師と連携して、治療を行うことがAGA治療の成功には欠かせません。

特に副作用に対する不安がある方は、定期的な頭皮チェックや体調確認がしっかり行われているクリニックを選ぶことが重要です。

AGA治療薬の副作用まとめ

最後に、医薬品に関する正確で信頼性の高い情報を得るためには、必ず医療機関に相談してください。
Dクリニックでは、治療の際の副作用の発現リスクを最小限に抑えられるように考慮しながら、発毛効果を最大限に引き出すことを目指しています。
カウンセリングは無料です。お近くのDクリニックにご相談ください。